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不動産価値向上とグリーンインフラ/ Water-Smart Green Infrastructure

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最近、異常気象が増加しているとのレポートをよく目にするようになりました。
先日の台風も大きな被害をもたらしました.
被害にあわれた方に心よりお見舞い申し上げます。

急増する異常気象に対する備えを強化していくためには、従来型のインフラに加え、グリーンインフラ(GI)を活用していくことが必須です。

費用面からもGIは有効です。ニューヨーク市の試算ではグリーンインフラ戦略を導入することでインフラコストが将来にわたり大きく削減出来ることが示されています
(NYC Green Infrastructure Strategy p9)




また、今春ULIから発行されたレポート”Harvesting the Value of Water
”では、自治体だけでなく、民間セクターにおけるGIへの投資が増加している事。
その理由として建物廻りや屋上緑化などにGIを導入することで、不動産価値の増加(Placemaking opportunities, amenity value, and improved building user experience)やコスト削減に結びつく事。
加えて、具体的事例として以下が紹介されています。

Burbank Water and Power EcoCampus, Burbank, California—a campus for a community-owned utility site, which is the first power plant in the world to run on 100 percent recycled water;Canal Park, Washington, D.C.—a neighborhood park developed by a public/private partnership and located on the site of a former D.C. waterway, with 95 percent of the park’s irrigation, fountain, toilet-flushing, and ice-rink water provided through rainwater recycling;Encore!, Tampa, Florida—a 28-acre public/…

Campus RainWorks Challenge/米国EPA

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米国EPAからグリーンインフラに関する学生向けコンペ”Campus RainWorks Challenge”が案内されています。




このコンペは、大学生が教官とチームを組み参加するものです
参加チームは、大学キャンパスの「コミュニティー」と「環境」に効果のある革新的なグリーンインフラの提案が求められています。

Student teams design an innovative green infrastructure project for their campus that effectively manages stormwater pollution while benefitting the campus community and the environment.  

カテゴリーや評価のポイントは以下の通り
Two design categories: Master Plan and Demonstration ProjectHighlights for this year: A video pitch with each submission in both categories; for Demonstration Projects submissions only, a financial viability criteria詳細な資料はこちら
昨年の受賞プロジェクトはこちらです
ちなみに登録締め切りは今月末までとなっています








2017 ASLA Awards

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2017年度のASLA(The American Society of Landscape Architects )賞が9月5日に発表になりました。

今年のプロフェッショナルアワードは、465作品の中から38作品が選ばれたとの事です。

--(ASLAプレスリリースより)
The American Society of Landscape Architects (ASLA) has announced its 38 professional award recipients for 2017. Selected from 465 entries, the awards recognize the best of landscape architecture in the general design, analysis and planning, communications, research, and residential design categories from the United States and around the world.
--

今年も、高速道路上部の高度利用や、水辺再生、減災へのプログラムなどGI的に参考となる事例満載です。

個人的にはstudio outsideの ”Storm+ Sand+Sea+Strand”に注目しました。



Photo Credit: Studio Outside
フェイスブック社のランドスケープも詳細に紹介されており興味深いです。



学生部門は、ここで確認できます。


Landscape Theater/ Art project for train passengers

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ドイツの鉄道沿線を舞台に実施された、鉄道乗客向けのアートプロジェクト

沿線住民がボランティアとして参加し、沿道のランドスケープを舞台に

「クラッシックカーのレース」、「走るブッシュ」、「サメに襲われる釣り人」

など50もの演目に協力したそうです。


動画では乗客からも好評だった様子


準備、協力する側はさぞ大変だったと思いますが、参加者同士で知り合いになったり、
地域活性化にも効果があったようです。





木登りの効用/Tree Climbing Therapy

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日本の木登りセラピーに関して米国ASLAのブログで紹介されていました


木登りは健康な人だけが楽しむものでなく、全ての人の身体的・精神的な強化に資する療法だとのことで、以下の取組みが示されています。


ツリークライミングジャパンの創設者であるJohn Gathright博士は、木登りツールTreeHabを開発し、身体的・精神的な障害がある方の木登りを支援している。

彼は森に設置したコンクリート塔と樹木を利用して、脳波やストレスホルモンをモニタリングすることで木登りの効用を研究した。

その研究成果は
”He found that tree climbing had a masking effect on internal pain, and that positive emotions were enhanced while negative emotions were decreased in subjects climbing live trees, but not when climbing the concrete tower.”
とのことです。


以下はDr. John GathrightのTEDでのスピーチです



木登りを身近にするような公園整備や、樹木が近くにある暮らし、まちづくりの提案など取組む機会をつくりたいものです。

公民連携(PPP)がつくるランドスケープ

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日本造園学会の学会誌であるランドスケープ研究の最新号特集テーマは、「公民連携がつくるランドスケープ」です。

本号は私も編集委員として企画からお手伝いしたもので、産官学の第一線でご活躍の皆様にPPPに関して多様な視点で執筆頂いています。

是非ご一読の上、読者アンケートなどを通してご意見いただければ幸いです。




【目次】

特集「公民連携(PPP)がつくるランドスケープ」

特集にあたって   山田順之

1.論説
公園緑地に関する官民連携制度   梛野良明
 公民連携まちづくりにおけるランドスケープ・デザインの役割   忽那裕樹
 エリアマネジメントが期待するパブリックスペース利活用 -利活用実験から場の運営(プレイス・マネジメント)-   泉山塁威
 米国の公民連携にみるこれからの公園のかたち   福岡孝則
 公民連携におけるプランニング・マインドの必要性   武田重昭

2.事例
 都市公園における「新しい公共」の仕組づくりを考える -東京都公園協会の取組から-   竹内智子・北原恒一
 名古屋市における公園経営の取り組み -名城公園における民間活力導入の事例-   今西良共
 地域資源融合型パークマネジメントは,地域の暮らしを豊かにする   富永一夫
 民間による公園群管理の展開 -西東京市立公園における市民協働型指定管理者制度-   礒脇桃子・佐藤留美
 街を育むオープンスペース   中右麻衣子・田中草平・清水一史
 防災公園街区整備事業における官民連携の取組み   浦場三砂緒
 キャンパスと公園がつくるまちのファブリック -立命館大学大阪いばらきキャンパスおよび岩倉公園-   武田史朗・大藪康成・及川清昭
 狛江版CSA―公民連携による都市農地のまちづくりへの活用事例   山田順之

3.総括
 公民連携がつくるこれからのランドスケープへの期待   金子忠一

The Biophilic Office / BRE

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BRE(Building Research Establishment)は建物とインフラに関する多様な研究を行っている組織で、英国の建築物環境性能評価システムであるBREEAMの開発運営などを手掛けています。

そのBREから"The Biophilic Office project"を立ち上げたとのプレスリリースが今月発表になりました。

http://bregroup.com/services/research/the-biophilic-office/

なんでも、ワトフォードのBREキャンパス内にある1980年代に建てられたオフィスビルをバイオフィリックデザインのコンセプトに沿って改装し、オフィス利用者の健康や幸福度への影響を科学的に研究するとのことです。

改装は本分野のノウハウを有するOliver Heath社と連携してすすめ、その他のパートナー企業とのコラボもあるとのこと。

BREの責任者は以下のようなコメントを出しています

“The project will show how quantified improvements in productivity and wellness can bring rewards for landlords, occupiers, developers and all those concerned with the office and wider built environment”


建物の外部環境に関する情報がほとんど示されていないのが残念ですが、今後の研究成果に注目したいと思います。