住生活1000人調査



不動産購入を検討する際、どのような要素を重要視しているのか?



不動産マーケットにおける、興味深い調査結果が東急住生活研究所から発表されました。



予算や通勤通学の利便性だけでなく、自由が丘や成城学園前といった「地域イメージ」、地区計画や建築協定によって整備された「街並」、そして「緑の豊かさ」を重視する人が想像以上に多く存在することがわかります。 



あたりまえのようですが、実際数字になって出てくるとディベロッパーの方々も商品企画に反映しやすくなるのではないのでしょうか?



わが国では、住宅の資産価値が30年ほどでゼロになってしまう(と考えられている)ため、お金をかけない低品質で環境負荷の高い住宅が市場に出回っています。

低品質>長持ちしない>さらにお金をかけない という負のスパイラルに入っているとも言われています。そのような現状を打破するため、200年住宅構想や、環境負荷を減らすためのロ・ハウス構想なども出されています。



ただ、残念なのは住宅の地となる周辺環境がほとんど議論されてない事です。以前紹介したコミュニティーガーデンと不動産価値の研究やecoSmartプロジェクトなどでは、適切な緑は住宅の不動産価値を向上し環境負荷を下げることが明らかにされています。



緑の経年優化という言葉に表されている通り、長期にわたるパフォーマンスを考えても、不動産における緑の効用は非常に大きいといえます。



潜在的な市場のニーズは言うまでもなく、不動産における緑の重要性に気付いたディベロッパーが今後大きく成長するのではないかと期待しています。



----(調査結果より転載)

●ポスト団塊Jr世代は、他世代に比べ「地域イメージ」「街並」「なじみのある場所」を重視。

●「都心での生活」に魅力を感じるが、「田園風景の中でゆったり暮らすこと」にも魅力を感じる。

●憧れの街に「吉祥寺」や「自由が丘」「横浜」など、便利さと田園風景を併せ持つ“住宅地”を選択。団塊Jr世代には高い人気の「青山」「広尾」等は、ポスト団塊Jrには低人気。

●実際に購入する場合希望する地域には「城西南」「都下」の選択が他世代より多く、ニュータウン居住含め郊外居住の許容度が上昇。

●団塊Jr世代よりも外観デザインやインテリアへの関心が高い。

【調査にあたって】

2000年以降、首都圏で持家に住む世帯は大きく伸びました。その持家増加の中心であったのが団塊Jr世代(1970~74年生まれ)であり、この世代は既に住宅を購入した人も多くなっています。そのため、今回の調査では次のマーケットを牽引すると思われる団塊Jr世代の下の世代:ポスト団塊Jr世代(1975~79年生まれ)の住意識にスポットを当て調査を実施しました。

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□関連サイト

東急住生活研究所発表資料:http://www.tokyu-jsk.co.jp/thousand/pdf/thousand_02.pdf



ロ・ハウス構想:http://www.meti.go.jp/press/20070426003/20070426003.html





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