緑の費用便益/NYC

まちづくりにおいて限られた予算の中で合理的な計画を進めていくために、緑の費用便益評価は重要なアプローチです。



日本では、トラベルコスト法やヘドニック法、最近ではCVMを用いる事例がありますが、課題も多くまだ一般的な計画手法としては汎用化していません。



一方、米国ではビックディックプロジェクトの公園整備でも適用されるなど緑の費用便益に関する研究が進んでいます。また、いくつかの主要都市では行政機関などにより費用便益が評価・公開されています。



今回は、ニューヨーク市(NYC)における”街路樹(公園内の樹木を含む)”の費用便益を紹介します。




  • NYCの街路樹は年間合計で122百万ドル(約150億円)の便益をもたらしている。

  • 大気の質的改善の便益として5.3百万ドル

  • 省エネ効果として27.8百万ドル

  • 炭素吸収固定効果として$754,957

  • 流出雨水提言効果として36百万ドル

  • 不動産価値向上などとして52百万ドル



これは樹木1本に換算すると約209ドル/年となるようです。



 このようなエビデンスに基づいて、緑の整備に関する検討を進める手法が今後ますます注目されるようになると思います。ご参考まで





■関連サイト

http://www.nycgovparks.org/sub_your_park/trees_greenstreets/treescount/treecount_benefits.php



少し古いですが掛川市の事例:http://www.pref.shizuoka.jp/kikaku/ki-01/GIS2/H12/15.pdf

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