サステナブル経営格付け/生物多様性は、、



NPOの環境経営学会が2005年度のサステナブル経営格付けを公表した。



---以下環境新聞のサイトより


 NPO法人の環境経営学会は先月26日、昨年度に実施した「サステナブル経営格付け」結果をまとめた。それによると、環境分野における全企業の平均点は84点で、このうち「物質・エネルギー量の把握」の項目で96点近くを達成したものの、最も獲得点数の低かった「生物多様性の保全」が58点に過ぎなかった。具体的な行動指針や戦略の設定が今後の課題として指摘されている。このほか、経営分野が平均88点、社会分野が同81点だった。

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 一般に「環境」を説明する際、大きくブラウン系(廃棄物や土壌汚染など)とグリーン系(生態系保全、緑化など)の2つに区別するケースがある。リサイクルなどに代表されるブラウン系への取り組みは、直ぐにコスト削減などにもつながるため企業が取り組みやすい分野である。一方、生物多様性保全などのグリーン系はその効果が把握しにくいこともあり、取り組みが遅れていると言われていた。今回、全取り組みの平均点が84点であるにもかかわらず、生物多様性の保全が58点しか取れていないことは、まさにこの事実を裏付けていると言える。

 ノルウェーの研究者が、生物多様性のレクチャーを受けた集団と受けていない集団でそれぞれどのような環境を好むのかを調べている。この調査では、生物多様性を理解した人は、生物多様性の高い空間を(無意識に)選ぶことが明らかになったと報告されている。生物多様性の価値を知ると、無意識の内にそのような環境に親しみを感じ、志向するようになるという理屈だ。他にも同様の調査結果があるのでこの傾向は間違っていないのだろう。今後、グリーン系への取り組みを盛り上げていくには、それが業績にどのような影響を与えるのか明らかにすると同時に、その価値をわかりやすく(定量的に)説明する事が求められるのだろう。

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