公園工場/シチズンセイミツ

��日経05.11.10.より)

シチズンセイミツ、本社を「公園工場」に――従業員主導で景観改善。



シチズングループの精密部品メーカー、シチズンセイミツ(山梨県富士河口湖町、久田志郎社長)は、本社工場の景観改善に乗り出した。周囲の自然環境と調和する「公園工場」化を目指して従業員主導で計画を策定、緑化や遊歩道の整備などを進める。従業員の意欲増進と企業イメージの向上が狙いで、三年で一億五千万円程度を投じる計画だ。

 まず取引先など会社を訪れる客に良い印象をもってもらうため、正門周辺の整備を始めた。来訪者に応対する守衛所としてログハウスを設けたほか、御影石製の門扉を設置。周辺の電柱も地中に埋設した。本社工場前の道路は富士急ハイランドに面しており、休日を中心に遊園地の入場者が行き交うため、一般の人に与えるイメージを高める狙いもある。

 ほかに正門から続く通路を「セイミツストリート」と名付けて、花壇などを整備。初年度の投資額として合計五千万円強を見込む。

 同社は昨年末、従業員を対象に景観に関するアンケートを実施。建築設計士などの手を借りず、自主的に改善を進めたいという声が多かったことを受け、部署ごとに改善案を出すコンテストを開いた。

 三月には景観改善に積極的な社員十一人から成る「公園工場づくり委員会」を発足させ、週一回ずつ集まり半年近くかけて論議。コンテストの優秀案を基に改善計画をまとめ、施設を管理する部署などの意見も取り入れて初年度の計画を決定した。

 来年度以降も委員会を存続させて改造を進める方針で、今年度と同程度の投資を想定している。会社の歴史を振り返る記念碑が建つ「メモリアルゾーン」や、広場にベンチやテーブル、あずまやなどを置いた「プレイパーク」などを順次整備する予定だ。

 シチズンセイミツの旧社名は河口湖精密。シチズン時計の完全子会社となり、十月一日付で社名変更した。


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