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“broken windows” theory /都市緑地と犯罪防止

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生態系保全や景観創出など多様な緑地の多面的機能の中で、健康回復への貢献と犯罪抑止に関しては関心が高いものの研究データ(エビデンス)が十分ではありません。

一方で、エリアごとの詳細な犯罪発生データなどの情報開示の進展やGISの普及によって、樹種、管理状況など緑地の状況と犯罪発生の関係を科学的に分析する研究が始まっています。

例えば、昨年発表された下記論文では、オハイオ州ヤングスタウンを対象として都市の空地を緑化した場合の犯罪発生の変化を調査しています。

Effects of greening and community reuse of vacant lots on crime


この論文では、産業の空洞化が進み、高い失業率と景気低迷に苦しむヤングスタウンで、人を雇い、都市内の空地を果樹園や庭園として再整備したところ、該当エリアでは窃盗や強盗などの犯罪が優位に減少下とのことです。


また、2000年からグリーンインフラの整備が進められているフィラデルフィアでは、市内の52拠点と14種類の犯罪発生の関係性を調査したそうです。
その結果、市全域では麻薬の所持率が上がってしまっているものの、GI拠点の周辺では18~27%麻薬所持率の減少が見られたとのことです。



(PWDより)

犯罪減少に強く関与する緑の要素は、芝生、スプリンクラーやホース、灌木、庭木、樹冠率、透水性だということです。

加えて、庭のメンテナンスレベルが犯罪者に警告を与えるとのことです。つまり、「割れ窓理論」と同じく、よく手入れされた庭があるエリアは周囲の人の監視が行き届いており、犯罪抑制に結びつく理屈です。

参考にしたニュース記事では、都市緑地は犯罪防止の役割を果たすことが出来る。高犯罪エリアによく手入れされた緑地を創ることが第一歩だ。と解説しています。


The upshot: Urban greenery should play more of a role in cities’ plans to reduce crime. A good first step would be increasing public attention to landscaping in high-crime areas and assisting residents in taking care of their own lot…